ブレグジットの実際の話

イギリス

先日、イギリスの選挙で 保守党が単独過半数獲得​してしまったので、あともう少しイギリスが正式にEUから離脱することになってしまう。実は知られていない実際の話、要は裏話がたくさんあり、解説する。

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【イギリス人が関西弁で語る】ブレグジットの実際の話

デモに来ている離脱派の方。なんで離脱したいと思うたやろね

これまでのブレグジットの経緯はどんなんやったん?

イギリスがEUに入ったが1973年やった。僕が生まれたんが1992年やった。生まれた時点でイギリスが20年弱EUに入っとって、みんな仲良くしとったはず。そのあとも普通に仲良くしとったって、僕も含めてみんなが思うとった。

やけど、2016年6月23日に国民投票が行われることになって、UKがEUから離脱するのか、そのままEUに残留するのか、これで決まることになってもてん。これは後でイギリスの欧州連合離脱是非を問う国民投票と呼ばれるようになってくてくるねんけど、当時のキャメロン首相が2013年に国民に約束したものやった。

なんでなん?なんでそうなってもたん?って普通に思うよな。

2012年からEUのイギリスへの影響力が問われる

EUがイギリスに影響しすぎてるやろって声がキャメロンの党内または野党かあがっとって、2012年に入ってから「EUとの関係改善案」を問う国民投票を実施すべきって声も出てきて、主に労働党意外からはキャメロンにプレッシャーをかけとったやな。

そのプレッシャーで「2015年の選挙に保守党が勝利したら、国民投票を実施する」って言い張ってもてん。それまでの話やと、そもそもEUとの関係を明確化しよって話がメインやったんやけど、周りとの忖度のために余計なことを約束してもたな。

俺的にはプレッシャーがキツかったやろって思うねんけど、最初からEUとうまくやろうとしたくせに、急な逆転で「離脱するか!」的なスタンスはないなと思う。国民のことは一切考えてへんし、自分のことしか考えてへん。個人やったらまた別の話になると思うねんけど、首相やからちゃうやんか。首相になっている時点では他人のために考えるわけやと思うねんけど、そういう姿は全然見えんかった。

「今の関係でベストやんか」ってサインはいろんなとこで出てきとった

さすがに離脱はしないやろと思うたのに

「EUがイギリスに影響しすぎ」って言いまくっているところは限られとった。

Facebook, twitter,ニュースを見ても、友達に聞いても、「まあまあ、いろいろあったんやけど、さすがにイギリスの国民は離脱にしないやろ。そこまでみんな考えてへんやろ」って一般的な話やった。むしろ、離脱の話さえやめよう、そういうもんちゃうってデモもあったりしとった。保守党やUKIP(英国独立党)以外は国民は欲しがっていないんちゃうってイメージが普通に強かった。こういう調子に乗ったっていうか、思い込み原因で離脱になってまうことが後でわかってまう。

2016年6月23日に国民投票が行われて、なんとありえへんと思いながら、離脱派がギリギリ勝ってもた。おれは日本におって仕事中やったんやけど、さすがにBBCニュースを見ながらやっとった。投票が全て確定されてブレグジットが決まってもた瞬間に先輩から「ローソンやばいやん!大丈夫か!」笑いながら言われた覚えがあるなー。こうなるとな、誰も思ってなかったしな。

首席集計官の発表等による

Brexit派が勝利してもたんやけど嘘やな?

ブレグジットが確定してから、主にロンドンやったんやけど、イギリスのいろんなとこでデモが始まった。さすがにその結果、EUを離脱って英国の歴史上で相当やばめの決断をするというのはないやろって声が多かった。

企画もなし、将来のことも考えてない。そのままキャメロンが自分のために国民投票にしてしもっただけで、国民のみんなの将来をそんな台無しにしたらあかんやろかと。

おれの意見にすぎないねんけど、ブレグジットのちゃんとした進め方って仕事と一緒やと思う。考えてみよ。

「重要客先との取引を全面的にやめる」と同じことやとしよ。これはええ決断かどうか別としといて、まずは現状の関係を整理しっかりした上、上司に相談しにいくやんか。うまくやって自分の上司を騙しても(上司を騙すことはあかんで)次は部長そのあとは役員、もしかして社長まで話す必要がある。

そのときはなんて聞かれるやろ?

やめる理由はほんまにあっているん?ほんまに事実なんそれ?

どうやって取引をやめるつもりなん?

どういうスケジュールでやるん?

取引が辞められても、次はどうすんねん?企画してるん?

これに答えられなかったら流石にその申し出はしないし、さすがあかんって言われても当然やん。

やけど、ブレグジットの決断にはそういうこと全くなかったし、次どうするかは一切考えてへんし、政府やメディアに言われたことはほんまに事実やったん?って誰か考えてみたん?メディアや政府が言うとったものは事実ちゃうと思うねんけど。。。


イギリス人が政府とメデイアにつかれた嘘

「NHSに3億5000万ポンド」

NHSとはイギリスの国民保健サービスのことやねんけど、国民投票がいろんなとこから問われてきたときはこのフレーズがイギリスのどこにも回っとった。「NHSに3億5000万ポンド」ってフレーズは「毎週EUに3億5000万ポンドを払ってる。離脱したら、NHSにそのお金を回そう!」ってことで、イギリスにようみる二階建てバスの広告に貼ってあったり、ニュースにも流れとったんよ。これはほんまなんかていうと、完全に数字の遊びで、中傷として訴えられても当然ぐらいの嘘。毎週3億5000万ポンドやったら、年間で182億ポンドになるねんけど、ほんまか?実際の数字をブレイクダウンしてみよ。

まず、3.5億ポンドは英国財務省が発表したEUの年間会員費用を12に割った概算で(EUって会員制やからな)、四捨五入されているから、実際の数字が3.42億で、年間178億になる。

=年/178億 週/3.42億

1984にサッチャー首相がEUと交渉してイギリスのEUへの貢献があまりにも多すぎるため会員費用を割り引いたいただくことが決まった。2017年度は56億ポンドが返ってきてんねんけど、この数字は一切含まれてへんねん。引いとこ。

=年/122億 週/2.3億

EUから研究プログラムのファンでイングを頂くことになってて、2013年度だけでも14億もろたっぽいやで

=年/108億 週/2億

3.5億っていうとったのに、そうではないし、かつ離脱してしもったら研究プログラムのファンディングみたいにいろんなものがイギリス負担になってまうから、平気で毎週3.5億の余裕が出てくるわけちゃうのに、国民が騙されてもた。

移民問題の主要

ずっと「EUからの移民が入ってきすぎ」って英国独立党のファラージが言うとったんやけど、まずEUはそんなもんやんか。EUには移動の自由が定まれとるし、そりゃ逆にええことや。イギリス人である僕がフランスで仕事したいなって探したいなって思うたら、すぐにできてまう。逆もそうやったんやけど、問題になってもなくて、どっちかと言うと、EUから入ってくる移民の多くってイギリス人がやりたくない仕事をしてくれてはるねん。掃除や建築とか、普通にありがたい話やし、イギリス人が職につきにくくなってもたわけでもない(そもそもどこの首都と同じく就職するのは難度高めやし)

離脱すればイギリスの経済がよくなる

完全な嘘。ブレグジットが決まってからは次の会社がイギリスのHQや事業を移転することにしてんねん:ダイソン(シンガポールへ)、本田の工場閉鎖、フォードの工場閉鎖、バークレイズの166億ポンドの資産移し、パナソニックのロンドンHQ(アムスダムへ移転)、ソニーのロンドンHQ(オランダへ)、これ以外もめっちゃあるねんけど、全部書けられれへん。

ニュース見てみよ

海外からの投資が激減

イギリスの経済成長率が10に最も低くなってもった

国民投票実施以降、経済活動が四半期ごとに6.6億ポンド減っていく

めっちゃくちゃなってるやんか。


国民投票は国民の意思を示せられてへん

日本のもそうやけど、どこのニュースを見ても「イギリスはやっぱ離脱したがっているやな」って感じに見えてまうやな。でも、イギリスの国民の全員ちゃう。そもそもロンドンが反対やったし、スコットランドもイギリスから離脱させてもらうわっていうてまうぐらい圧倒的にEUの離脱反対しとった。

YouGovのデータによる

上の表を見たらわかると思うねんけど、若手(18−29歳)は圧倒的に残留派ばっかりやったんやけど、年配の方々は離脱派の方が多かった。イギリスは日本みたいに高齢化していないから、まだましやったんやけど、若手の投票率ダントツ的に低かってん。

weareamplifyのデータによる

若手がもっと投票をしにいっとったら、ブレグジットが決まっとらんかも知れん。この若手の今後の人生がいっちゃん影響されてまうのに、年配の方が決めてまうことになってもた、完全に。若手こそ83%の投票率やったらなーってたまに思うてまう。

「52%が離脱したがってるやん」って言われてまうねんけど、そりゃイギリスの52%ちゃうねんな。投票せんかった若手らがあかんかったと思うねんけど、この国民投票が国民の意思を示しとるて言われへんと思う。

イギリスの小選挙区制に問題があんねん

その後は2019年の夏にジョンソンが首相になってもて、12月に急に選挙を行うことにしてん。ブレグジットはまだ何も具体的なものが決まっとらんくて、イギリスの国民がうんざりしとるとこやったからジョンソンにとって戦略的な判断やったみたいやな。

この選挙でブレグジットが決まることになっとった。保守党が勝利してもたら、1月末に離脱するか、他の政党やったらうまく交渉した上のブレグジット(ソフトブレグジット)それか奇跡みたいにブレグジットを止めるか、この選択肢やった。

僕でも日本から代理投票でオックスフォードにおる先輩に投票していただくことにしとって、FBとか見たら、「保守党が勝利せへんように戦略的に投票しよ」って動きがあってん。僕でも、普段は労働党やのに、保守党が勝てる可能性があるオックスフォード地域に戦略的に自由民主党に投票してん。

やけど、おれの投票も含めて全体的に無駄やった。保守党が勝ってもた。

原因は?

小選挙区制のせいやねん。

保守党は13,966,565の投票数で、全体の43.6%になって、結局議会下院の650議席のうち565議席を確定してもた。労働党は10,295,607、スコットランド国民党は1,242,372、自由民主党は3,696,423やった。それとそれ以外のブレグジット反対や改めて離脱について国民投票を実施しようと思うとった政党の投票数を合わせて計算すると全体の51%を占めることになるねん。もう一回言うねんけど、ブレグジットの反対を代表しとった政党の投票数を合わせると51%やのに、離脱することになってんねん。

比例代表制やったら、保守党はそこまで議席を取られてへんくて、ブレグジットを止めることまではできんかったかもしれんねんけど、もっとバランスよく、離脱をうまくやれたかもしれんなーって思うてまう。

イギリスが終わってんねん。大好きなホームであるイギリスやのに、今は恥しかないねん。誇りに思うてた国がもうなくなってんねんな。とりま、イギリスじゃないとこでええわ。

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